幼稚園に新しいお友達を迎えてから、3週間が経ちました。
先日、れんらくアプリで配信した動画では、まだ幼稚園に慣れていないお子様の様子をご覧いただいたと思いますが、ここ最近は、登園してからお帰りをするまでの一連の生活の流れにもだいぶ慣れてきました。
登園した証となるシールを出席ノートに貼り、上履きの履き替え、外へ出かける時にかぶるカラー帽子の扱いも、少しずつ身に付いてきているようです。
園庭に目を移すと、砂場で砂山をつくったり、料理をしたりと、年中長の子ども達に混ざって、新入園児達の姿も多くみられます。
園庭にシャボン玉コーナーを出せば、次々と子ども達が集まり、あっという間に園庭中がシャボン玉で一杯になります。
アスレチック広場では、ヤギやヒツジに家から持ってきた野菜の端切れをあげていたり、坂を駆け下りたり、駆け上ったりと全身を使って遊んでいます。
保育室でもままごとや、お絵かき、ブロック、積み木と、様々な場所で、興味の赴くままに遊び始める子ども達がいます。
幼稚園中のあちらこちらで、子どもと子どもの自然な関わり合いが生まれ、どの子も他者の存在を意識しながら、園生活を始めています。
幼稚園という環境で、一人一人が自分なりに居場所を探索し、自分なりに興味を持ったものや人と関わろうとする様子が見えます。
一方で、人の心は複雑なので、その複雑な心情を持つ者同士が偶然の出会いの中で関わり合うことは、そう簡単にはいきません。
お友達に対して「貸して」や「ごめんね」が言えるように、というようなワンパターンの指導で言葉や行為を子ども達に身につけさせるだけでは、自然で豊かな関りにはならず、むしろコミュニケーション力は乏しくなってしまいます。
園内で過ごすうちに、友達の遊びや行為に興味をもって、模倣したり、その楽しさを共感し合うことで心がつながった喜びを知ること、反対に友達とトラブルになることなど、思い通りにならないことを通して、少しずつ成長し合います。
また、コミュニケーション力には他者を見ること、知ろうとすることなど、主体的で対話的な関わりが必要になってきます。
そのため、私たち保育者が子どもとの間で、対話的な関わりをすることで、子ども達のコミュニケーションを育むように援助を行います。
私たち保育者は、もう少し時間をかけて、子ども達の「はやし幼稚園」で過ごす時間と空間が、一人ひとりにとって「自分のもの」になるために、じっくりと関わっていきたいと思っています。
まずは、子ども達一人ひとりが、やってみたいことに目が向く事、そのやってみようとする気持ちを丁寧に受けとめながら、子ども達に「幼稚園は楽しい」と感じてほしいと願っています。
さて、新しく入園された方も多いので、ここからは子ども達の「遊び」について考えてみたいと思います。
当園の教育目標にも掲げている通り、幼児期の生活を通して子ども達に身につけてほしいことは、どれも全て「遊び」を通して子ども達の力となると考えています。
遊びと言うと大人の方は娯楽やレジャー等を連想し、学校教育においては、あまり良い印象を持たないようですが幼児教育の世界では、実は非常に重要なテーマなのです。
子どもにとっては、生活そのものが遊びであり、与えられたり、やらされたりすることは私たちの言う「遊び」ではありません。
自分で選択し、自らやろうという、意志がそこに働かなければなりません。
この意志を育てることが生きる力につながるのです。
そこには関わりあう仲間がいて響きあう感性があります。
だからこそ子ども達は、育ち合います。
我々大人は外見や出来上がりに惑わされてしまい本質を見失いがちです。
保護者の皆様におかれましても、わかりやすく、見えやすい結果だけに目を向けるのではなく、そこまでの過程や心の育ちを見ていただきたいと思います。
さて、うさぎ教室を除く保護者の皆様には家庭訪問を実施させていただいておりますが、家庭と幼稚園がしっかりと、手を携えて子ども達を見守っていきたいと考えておりますので、ご協力宜しくお願い致します。
また、過日の身体測定、クラス懇談会には、多くの保護者の皆さまにご協力頂き、滞りなく行うことが出来ました。