2023年06月06日
【おかえりなさい はやしっこ】のご案内
2023年06月02日
わらべうた
当学園では、クラス活動や、姉妹級での活動の中で、わらべ歌遊びを日常的に取り入れています。
わらべ歌は、誰が歌い始めたのか分からない、子どもたちの歌。
日本語のイントネーションや日本の伝統文化を子ども達に伝えるための離乳食とも言える役割があります。
お手玉したり、まりをついたり、歌い遊ぶとき相手(人や道具)と間を取ったり、
気持ちを合わせることで楽しく遊べます。
そして、相手と呼吸を合わせるためには自分を律することが必要です。
合わせようという気持ちが心の中に育っていったなら、色々な遊びがもっと楽しくなるでしょう。
曲名♪「おじろ おじろ」
「年少さん、先生と一緒に指を一本一本動かせるかな?」
こちらは、年中・年長の姉妹級での活動の様子です。
「年中・年長さん、大きくなったら指がピーンとのびたね。」
曲名♪「おつきさまえーらいの」
まんまるお月様みたいな紙風船。つぶさないように、やさしく隣のお友達に回します。
「そーっと。すこーし、緊張します。」
曲名♪「どんどんばしわたれ」
全身で、歌の拍を感じ、表現します。
「みんなの気持ちがそろうと、きれいな円で歩けちゃう。」
曲名♪「ひーもろひもろ」
冬、クリスマスの前に、歌うわらべ歌です。
昔は、各家庭で火をおこしていたので、一度消えてしまうと大変でした。
ご近所さんに、火を貰いに行く…そんな原風景も年長さんにはお話します。
「火は大切なもの、きれいなもの、そして怖い(熱い)ことを体験します。」
「ドキドキしながら、火を貰って歩く。そーっとそっと。とても緊張。」
「無事にひとまわりして、誇らしげですね。」
わらべ歌は、手間ひまのかかる、けれども温かい子育てを実現する手助けとなります。
日本語を母国語として育つとき、大人にとっても子どもにとっても、耳にすっと馴染むので、自然の音程、しゃべりかけるようなメロディーが、子どもたちに自然に入り込み、安心感の中で感性を豊かに育てます。
わらべ歌になじんでくると、身体の中で拍が自然と取れるようになるので、
日常生活の中に歌が寄り添い、わらべ歌という伝承文化となっていくのでしょう。
また、わらべ歌は子ども達にとって、生活に寄り添った素晴らしい教育的活動ですが、
それだけではなく、一緒に歌う大人にとっては、子どもと上手にコミュニケーションを取り、一緒に遊ぶための子育て歌として長く残ってきたものです。
子どもの笑顔をよく見て、子どもの歌を優しい気持ちでゆったりと聞くことで、大人と子どもがじっくりと関わることができます。
もし、お子様が幼稚園で遊んできたわらべ歌を口ずさんでいたら、そっと聞き耳を立てて下さいね。そして、一緒に歌ってみてください。
子どもと共鳴する感覚をぜひ体験していただきたいと願っております。
2023年06月01日
令和5年6月のおたより
園長 難波 香織
5月中は、晴天が多く、子ども達は様々な外遊びや絵の具のぬたくり遊びなど、クラスや学年で設定した活動をのびのびと開放的に行う事ができました。
最近では、クラスの活動や設定されたコーナーで遊ぶよりも、
それぞれの子どもが、自分で楽しそうだと気付いたり、友だちの姿を見て新しい遊びを見つけたりする姿が、あちらこちらで見られるようになってきました。
親子遠足でも、広い芝生の上で体をのびのびと活動をすることが出来ました。
その折には保護者の皆様にも、ご協力を頂き、とても和やかな集いになりましたことに感謝申し上げたいと思います。
皆で一緒に集うこと、そこで出会った人々が、笑顔を交わして楽しむこと、自分の身体を存分に使い動かして活動に参加すること、
そして何より小さな子ども達を包み込むような大きな自然を感じながら、心を解放的に動かして楽しむ、という経験が出来ましたことは、子ども達のこれからの園生活にも力を与えてくれることだと思います。
ありがとうございました。
さて、少し話は変わりますが、多くの世界的難題を抱えたG7広島サミットが終了しましたが、私は、今回のサミットが広島で行われた、という事にとても感慨深い思いをいたしました。
私は小学校3年生の時に叔父の転勤先であった広島へ夏休みの間遊びに行ったことがありました。
その時のことは,その後今に至るまで、とても強く印象に残っています。
その中で一番心に焼き付いているのは、原爆資料館、そして銀行の石段に焼き付いた人の影でした。
とても楽しみにしていた夏休み、大好きな祖母や叔母にとても温かく迎えられながら過ごす日々でしたが、原子爆弾の恐ろしさを垣間見た私は、その日から毎晩、うなされていたそうです。
今思っても、その時感じた漠然とした不安感と底知れない恐ろしさは,
きっと子ども心に強烈な刺激となったのではないかと思います。
私たちのこの国は、一見とても平和に包まれているようにも思います。
けれど、世界に目を向けると、とても平和とはかけ離れた状況下で苦しんでいる人々が大勢存在しているのです。
そして、今、目の前にいる子ども達が成長していく私たちの社会の未来では、
この子ども達が社会の担い手となる日が必ずやってくるのです。
そんなことを感じながらここ最近の幼稚園の様子を見ると、
どの子も園生活に慣れてきた様子もあり、今までの緊張感が溶け始めているようです。
少しずつ自分らしさ、自我を出す姿も見え始めました。
初めての集団生活のペースの中で、
今まで頑張って我慢してきたことや、自分の思い通りにいかないことにぶつかり、周りの友達の姿に驚き、時には不安を覚え、他者とのかかわり方の難しさに戸惑う、
といったような混沌とした状況の中で、日々子ども達は幼稚園生活を自分の力で一歩ずつ歩み、頑張っているのです。
入園したばかりの小さいお友だちにとっては、どんなに大きな一歩でしょう。
進級児達にとっても、集団の規模の違いや先生や初めて仲間になった友達の何気ない言葉や仕草の違いに不安を覚えるお子様もいるでしょう。
人は、人と人とのつながりや関わりの中で揉まれながら、本当にたくさんのことを学び、たくましく成長していくのです。
これから6月になり、ますます個々の興味関心が芽生え始めてくると、
クラスや学年を問わず園の中では、子ども達は自分の選んだ遊びを介して、
他者との関わりで揉まれるそんな日常が営まれていくと保護者の皆様にはご理解いただきたいと思います。
つい先日、年長児の集まりの中で新聞紙を使ったリレーのようなゲームをしておりました。
そのゲームには、考えなければならない課題がたくさんあり、
その一つ一つをクリアーしながら、チームで競うものでしたが、結果はどのチームもとても上出来で、
見ていた私は、思わず「どうしてそんなに上手にできるの?」と声をかけました。
するとある子どもが
「難しいことは、みんなで相談すればいいんだよ!」
「そうそう、そうだよ」
と間髪入れず他の子ども達もその答えに、そんなの当たり前だよね!とばかりに、うなずきながら返答が返ってきたのです。
そうです!
困ったとき、難しい問題に直面した時に、周りにはみんな(仲間)がいることを、この子ども達は自覚している、
そしてみんなで問題を共有し考え合えば、より良い結果に導くことが出来るんだ。
というとても強い自信のようなものが子ども達の表情の中に見られました。
とても頼もしく、
「未来の世界は、みんなにまかせたよ!!」
と言いたくなりました。
さて、これから迎える梅雨時の園生活ですが、
室内遊びの充実を図りつつも、身近な自然が様々に変化するときでもありますので、
「晴れたから外」というだけでなく
雨降りの中を「雨かっぱ」を着て「探検」に出かける、
などということも有りますので、どうぞお子様にはカッパをお忘れなくお持たせください。